いとう動物病院 - 様々な病気

様々な病気

避妊・去勢手術について

 みなさんのワンちゃん・ネコちゃんは避妊・去勢手術をしていますか?
 「既にしている」、「まだしていないけど迷っている」、「しないつもり」、など、考え方や選択はみなさんそれぞれだと思います。今回は、避妊・去勢手術のメリット・デメリットと手術後に気をつけなければならない食事の管理についてお話します。
 
避妊・去勢手術のメリットとは?
望まれない妊娠を防ぐ
避妊・去勢手術は、望まれない妊娠を未然に防ぐことで、捨てられる、あるいは処分される動物を減らすという道徳的な意義があります。避妊手術は、女の子の卵巣と子宮を摘出する手術で(卵巣のみを摘出する方法もあります)、去勢手術は男の子の睾丸を摘出する手術です。手術の方法は、各病院によって異なります。
性ホルモンに関連した病気の予防
 女の子では、乳腺腫瘍、子宮蓄膿症、卵巣腫瘍などが性ホルモンに関連した病気です。なかでも、乳腺腫瘍は女の子のワンちゃんの25%(4頭に1頭!)にそのリスクがあるという報告があります。しかしながら、避妊手術によりそのリスクが減ることが分かっています。また、避妊手術の時期によってもそのリスクは変わってきます。女の子のネコちゃんの乳腺腫瘍は、悪性率が非常に高いのですが、こちらも避妊手術によるリスクの低減が確認されています。また、男の子では前立腺肥大症、精巣腫瘍、会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫などのリスクを低減するとされています。
性ホルモンに関連した問題行動の抑制
 発情(出血や鳴き声など)、男の子のネコちゃんのスプレー行動、攻撃性、逃走癖、マウンティング行動などの性ホルモンに関連した問題行動を抑制するとされています。ただし、手術したからといって必ず行動がなくなるわけではありません。
 
避妊・去勢手術のデメリットとは?
太りやすくなる
 避妊・去勢手術した子は、手術をしていない子に比べて、必要なエネルギー量は減少するにもかかわらず、食事量は増加してしまうため、太りやすくなってしまうのです。実際に成長期の子猫に、避妊・去勢手術後も手術前と変わらない食事を与えた場合では、手術をしたこの方が手術をしていない子に比べて、顕著に体脂肪が増加し、体重の増加率が高くなるという報告があります。またワンちゃんでも同じように、避妊・去勢手術後1ヶ月で食事量が22%増加したという報告や、避妊・去勢手術後に食事量を30%減らさないと、もとの体重を維持できなかったという報告があります。
下部尿路疾患のリスクが増加
 特にネコちゃんでは下部尿路疾患のリスクが増加すると言われています。例えば、シュウ酸カルシウム結石のリスクは7倍に、ストルバイト結石のリスクは3.5倍になるという報告もあります。
 
いかがでしたか?避妊・去勢手術のメリット・デメリットと手術後の食事管理についてお話しましたが、飼主さんとワンちゃん・ネコちゃんにとって、それぞれ最良の選択をしていただければと思います。避妊・去勢手術に関する疑問点などは迷わず当院に相談してください。そして、避妊・去勢手術をしているワンちゃん・ネコちゃんの飼主さんは、より健康で、より長く一緒にいられるよう日頃の食事管理を考えてみてはどうでしょうか?



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